セールの探し方 ・ 更新 8月10日
水の硬度でコーヒーの味は変わる 軟水と硬水の使い分け
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同じ豆でも水を変えると味が変わります。軟水は苦味と酸味が出にくく甘みが立ちやすい、硬水は苦味が強く出てすっきりする、という傾向があります。豆を買い替える前に水を変えるほうが安く済む、という話です。
解説
コーヒーの味を変えたいとき、多くの人はまず豆を買い替えます。ただ、豆を1袋買い替えると数百円から千円以上かかります。その前に、もっと安く試せる変数があります。水です。
コーヒーは重量のおよそ98〜99%が水です。豆から抽出された成分は残りの1〜2%しかありません。その98%の側を変えれば味が変わるのは、考えてみれば当然の話です。
Amazonで「コーヒー豆 レギュラーコーヒー」の価格を見る## 硬度とは何を測った数値か
水の硬度は、水1リットルに含まれるカルシウムとマグネシウムの量を、炭酸カルシウムに換算してmg/Lで表した値です。WHOの区分では、0〜60mg/L未満が軟水、60〜120mg/L未満が中程度の硬水、120〜180mg/L未満が硬水、180mg/L以上が非常な硬水とされます。
日本の水道水は多くの地域で50〜100mg/L前後に収まり、軟水から中程度の範囲に入ります。ただし全国一律ではありません。石灰質の地層を通る地域では硬度が高くなります。
公表値で確かめられる例として、東京都水道局は蛇口で測った硬度の平均を60mg/L程度としています。同局のページには、水質基準が300mg/L以下であること、おいしさの面からの目標値が10〜100mg/Lであることも書かれています。つまり日本の水道水は、コーヒーに使う水として最初から軟水〜中程度の範囲に入っていることが多い、ということです。
ただし「東京の水」とひとくくりにはできません。同じ東京都水道局の令和4年度の試験結果では、最高値が練馬区・江東区の89.7mg/L、最低値が青梅市の19.6mg/Lで、都内だけで4倍以上の開きがあります。引っ越して味が変わった、実家で淹れると印象が違う、というときは、この程度の差が現に足元にあると考えてよい数字です。(東京都水道局の公表値・2026年8月20日に確認)
自分の家の水道水の硬度は、水道局が公表している水質検査結果で確認できます。「(自治体名) 水道 水質検査結果」で検索すると、多くの自治体が硬度の項目を含む表を公開しています。まずここを見てください。自分の基準値が分からないまま水を買い替えても、何がどう変わったのか説明できません。
## 軟水と硬水で味がどう変わるか
軟水は、ミネラル分が少ないぶん、豆の成分が水に溶け出しやすくなります。結果として、豆が本来持っている香りや甘みが素直に出ます。浅煎りの豆で果実のような酸味や香りを楽しみたいなら、軟水のほうが持ち味が分かります。
硬水は逆です。水に含まれるカルシウムやマグネシウムが、コーヒーの苦味成分と結びつきます。そのため苦味が強く出て、味の輪郭がはっきりします。酸味は相対的に抑えられます。深煎りの豆で、どっしりした苦味を出したいときには硬水が合います。ヨーロッパで飲むコーヒーが日本で飲むものより苦く感じられることがあるのは、水の硬度の違いが一因です。
つまり、こういう対応になります。
- 浅煎りの豆を買ったのに味がぼやける、酸味が立たない、と感じるなら軟水を試す
- 深煎りの豆を買ったのに苦味が弱くて物足りない、と感じるなら中硬水を試す
- 今の水で満足しているなら、変える必要はありません
## 実際にどう試すか
やり方は簡単で、費用もほとんどかかりません。
同じ豆、同じ挽き目、同じ湯温、同じ淹れ方で、水だけを変えて2杯淹れます。比べる相手は普段の水道水です。市販のミネラルウォーターを1本買えば足ります。2リットルで100〜200円程度、これで数杯分は淹れられます。豆を1袋買い替えるより明らかに安く、しかも変化の原因が水だけに絞られるので、結果が読めます。
選ぶ水は、ラベルの硬度表示を見て決めてください。国産のミネラルウォーターの多くは硬度30〜80mg/L程度の軟水で、輸入品には硬度300mg/Lを超えるものもあります。最初から極端な硬水を選ぶと差が出すぎて参考になりにくいので、まず硬度100〜200mg/L程度の中硬水と、硬度50mg/L以下の軟水を1本ずつ用意するのが分かりやすい組み合わせです。
## 注意しておくこと
蒸留水や純水は使わないでください。ミネラルがまったく無い水は、抽出のバランスが崩れて味が痩せます。適度なミネラル分は、味を構成する側として必要です。
浄水器を通した水道水は、塩素の匂いが取れるぶんコーヒー向きになりますが、硬度そのものはほとんど変わりません。浄水器は「臭いを取る」装置であって「硬度を下げる」装置ではない、と理解しておくと、期待とのずれが起きません。
コーヒーメーカーやエスプレッソマシンを使っている場合、硬水を常用すると内部にスケール(カルシウムの結晶)が溜まります。硬水で淹れると決めたなら、説明書に書かれた頻度でのクエン酸洗浄を守ってください。ここを怠ると機械の寿命が縮みます。手で淹れるドリップなら、この心配はありません。
## 費用の話
この記事の要点は味の話ではなく、順番の話です。豆にこだわる前に水を試したほうが、費用対効果が高いということです。
豆を1袋買い替えると数百円から千円以上、しかも自分に合うかは飲んでみるまで分かりません。水は1本100〜200円で、しかも合わなければ普通に飲めば無駄になりません。同じ豆で味の幅を確かめてから、次にどんな豆を買うかを決めるほうが、買い替えの回数が減ります。
価格や商品の取り扱いは変動します。本記事は一般的な水の硬度区分と抽出の性質に基づく解説で、特定のセールや値引きを扱うものではありません(確認日 2026-08-10)。
対象商品と価格
| 対象商品 |
|---|
| 硬度とは水1リットルあたりのカルシウムとマグネシウムの量をmg/Lで表した値。WHOの区分では0〜60未満が軟水、60〜120未満が中程度、120〜180未満が硬水、180以上が非常な硬水 |
| 日本の水道水多くの地域が硬度50〜100mg/L前後の軟水〜中程度。関東の一部や沖縄など石灰質の地層を通る地域は硬度が高め |
| 東京都の実測値東京都水道局の公表値では蛇口での硬度の平均は60mg/L程度。令和4年度の試験結果の最高は練馬区・江東区の89.7mg/L、最低は青梅市の19.6mg/L(2026-08-20 確認) |
| 基準と目標値水道水の硬度は法令で300mg/L以下。東京都水道局はおいしさの面からの目標値として10〜100mg/Lを挙げている(2026-08-20 確認) |
| 軟水の傾向成分が溶け出しやすく、豆の持ち味が素直に出る。甘みと香りが立ちやすい |
| 硬水の傾向カルシウム・マグネシウムが苦味成分と結びつき、苦味が強く輪郭のはっきりした味になる。酸味は抑えられる |
| 試す費用2リットルのミネラルウォーター1本(100〜200円程度)で数杯分。豆を1袋買い替えるより安い |
確認日時点で出典・商品ページに表示されていた金額です。空欄は確認できなかったもので、推定値は入れていません。価格・対象・期限は変動するため、購入前にAmazonの商品ページでご確認ください。
Amazonで「コーヒー豆 レギュラーコーヒー」の在庫と価格を確認するこんな人に同じ豆をしばらく飲んでいて、味に飽きたか物足りなさを感じている人に向きます。豆をまだ数種類しか試していない段階の人は、先に豆を変えたほうが変化が大きく分かりやすいです。水の話は、豆選びが一巡してからのほうが効きます。
ここがポイント
1杯あたりの単価を計算する
この記事の計算を、入力するだけで済ませられるページを用意しています。豆・粉/ドリップバッグ/カプセル/インスタントで1杯の定義が違うので、方式を選ぶと単位(g・袋・個)が切り替わります。マシン本体代の按分と抽出比率(粉◯g : 湯◯ml)も同じ画面で出せます。
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参考: www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp(8月20日確認)