メーカー・器具 ・ 更新 9月21日
ペーパーフィルターの漂白と無漂白は何が違うか
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漂白か無漂白かで変わるのは主に紙の匂いです。白いほうが「薬品を使っている」という理解は現在の酸素漂白には当てはまりません。匂い・厚み・形の3点で選ぶ手順をまとめます。
解説
淹れたコーヒーに、うっすら紙のような匂いが混じることがあります。豆を替えても湯温を変えても消えない。この場合、原因は豆ではなくフィルターの紙であることがあります。
先に、いちばん誤解されている点から書きます。ペーパーフィルターの「白いほう」は薬品くさくて、「茶色いほう」が自然で安全、という理解が今も残っています。これは塩素系の漂白が主流だった時代の話で、現在ペーパーフィルターの漂白に一般的に使われているのは酸素漂白です。酸素漂白では漂白剤の匂いが残らないとされています。UCC の解説でも、漂白タイプはむしろ紙の匂いが少なく、無漂白のほうが紙独特の匂いや色がコーヒーに移ることがある、と説明されています。
Amazonで「コーヒー ペーパーフィルター 無漂白 100枚」の価格を見るつまり匂いの観点では、白いほうが不利ということはありません。ここを逆に覚えていると、匂いを消そうとして無漂白に替え、かえって匂いが増えるという逆走が起きます。
では無漂白を選ぶ理由が無いのかというと、そうではありません。漂白工程を1つ減らしているのは事実です。ただし環境負荷は原料の木材の調達から輸送まで含めて決まるもので、漂白の有無だけで優劣がつくものではありません。ここは断定できる話ではないので、実際には味の好みで選んでかまわない、というのが現実的な結論です。
無漂白のまま匂いを減らしたいなら、リンスをします。ドリッパーにフィルターをセットして、粉を入れる前に湯を全体に回しかける手順です。これで紙の匂いはかなり落ちます。
ただしリンスについて2つ注意があります。1つめは、落ちた湯を必ず捨てること。サーバーに残したまま淹れると、その湯のぶんだけ抽出液が薄まります。また、サーバーが冷えていると湯温も下がります。2つめは、リンスは匂いに効く手順であって、抽出の速さを変えるものではないという点です。湯の落ちが遅いのを直したいなら、挽き目か紙の厚みを見るべきで、リンスでは解決しません。
厚みの話をします。厚い紙は湯が通り抜けるのに時間がかかるので、同じ挽き目・同じ注ぎ方でも抽出時間が伸びます。伸びれば成分が出る量が増え、濃く、場合によっては渋くなります。逆に薄い紙は早く落ちるぶん、あっさりした方向に出ます。厚みはパッケージに数値で書かれていないことが多いので、実際には「この銘柄は落ちが遅い」という形で体感するしかありません。だからこそ、フィルターを替えるときは挽き目や湯量を同時に変えないでください。何が効いたのか分からなくなります。
漂白や厚みとは別の軸として、形とサイズがあります。台形(メリタ・カリタ系)と V 型・円錐(ハリオ系)は互換性がありません。ドリッパーの底の穴の形と数を見れば区別できます。人数表示も規格で、1〜2 人用と 2〜4 人用では紙の高さが違います。大きすぎるものを無理に入れると縁が折れ、湯が片側に寄って抽出が偏ります。ここを外すと、漂白がどうこう以前に味が安定しません。
メーカー側が紙そのものを設計している例もあります。メリタは自社のフィルターペーパーについて、直径 0.3mm の「アロマホール」と、繊維に一定方向の流れ(指向性)を持たせる技術を公表しています。紙は単なる濾し布ではなく、抽出の一部を担う部品だという前提で作られています。
やりがちな間違いを1つ挙げておきます。紙の匂いが気になるからといって、フィルターを買い替える前に豆を替えてしまうことです。豆は高価で、しかも毎回違うロットになります。フィルターだけに湯を通してその湯の匂いを嗅げば、紙が原因かどうかは数十秒で切り分けられます。順番を逆にしないでください。
まずやることは1つです。いま使っているフィルターに、豆を入れずに湯だけを通してください。その湯に紙の匂いがするなら、漂白タイプに替えるか、リンスを習慣にするかの二択です。
使い方・探し方の手順
- まず紙の匂いが気になっているかを確かめる。豆を入れずにフィルターだけに湯を通し、その湯の匂いを嗅ぐ
- 匂いが気になるなら、漂白タイプに替えるか、無漂白のままリンスを習慣にする。どちらでも目的は達せられる
- リンスするときは、ドリッパーにフィルターをセットしてから全体に湯を回しかけ、サーバーに落ちた湯を捨ててから粉を入れる
- 次に形を合わせる。台形(メリタ・カリタ系)とV型・円錐(ハリオ系)は互換性がない。ドリッパーの底の穴の形と数で見分ける
- 人数サイズを合わせる。1〜2人用と2〜4人用ではフィルターの高さが違い、大きすぎると縁が折れて湯が偏る
- 厚みは「濾過速度」として体感される。厚い紙は湯の落ちが遅くなりやすく、同じ挽き目でも抽出時間が伸びる
- フィルターを替えたら、挽き目や湯量は変えずに1回淹れて比べる。同時に複数を変えると何が効いたか分からなくなる
- 保管は匂いの強いもの(香辛料・洗剤・石鹸)から離す。紙は匂いを吸うので、買った箱のまま棚に置くと移ることがある
対象商品と価格
| 対象商品 |
|---|
| 漂白タイプ色が白い。紙特有の匂いが少なく、豆の香りを邪魔しにくい |
| 無漂白タイプ茶色。紙の匂いや色がコーヒーに移ることがある。リンスで軽減できる |
| 酸素漂白ペーパーフィルターの漂白に一般的な方法。塩素系ではなく、漂白剤の匂いは残らないとされる |
| リンス(湯通し)紙の匂いを減らす手順。落ちた湯は捨てる。抽出速度そのものは変わらない |
| 形(台形/V型・円錐)ドリッパー側の規格。互換性がなく、合わないと湯が横から漏れる |
| 人数サイズ1〜2人用と2〜4人用で高さが違う。大きすぎると縁が折れて湯が偏る |
| 厚み厚い紙ほど湯の落ちが遅くなりやすい。同じ挽き目でも抽出時間が変わる |
確認日時点で出典・商品ページに表示されていた金額です。空欄は確認できなかったもので、推定値は入れていません。価格・対象・期限は変動するため、購入前にAmazonの商品ページでご確認ください。
Amazonで「コーヒー ペーパーフィルター 無漂白 100枚」の在庫と価格を確認するこんな人にコーヒーに紙っぽい匂いが混じると感じている人、無漂白を環境のために選んだが味が気になっている人に向きます。すでにリンスを習慣にしている人には新しい情報は少なめです。
ここがポイント
- 漂白タイプは色が白く、紙特有の匂いが少ない。無漂白は紙の匂いや色がコーヒーに移ることがある(UCC)
- ペーパーフィルターの漂白に一般に使われるのは塩素系ではなく酸素漂白で、漂白剤の匂いは残らないとされる
- 「白い=薬品くさい」は塩素漂白が主流だった時代の理解で、現在の酸素漂白には当てはまらない
- 無漂白が環境に良いかは、漂白工程の有無だけで決まるものではない。味の好みで選んでかまわない
- リンス(湯通し)で減るのは紙の匂いで、抽出の速さそのものは変わらない
- リンスした湯は必ず捨てる。サーバーに残したままだと湯温が下がり、抽出液も薄まる
- 形(台形かV型か円錐か)と人数サイズはドリッパー側の規格。漂白の有無とは別の軸で、ここを外すと湯が横から漏れる
- メリタは直径0.3mmの「アロマホール」を持つフィルターペーパーを自社技術として公表している
よくある質問
「コーヒー ペーパーフィルター 無漂白 100枚」(各メーカー)は何がどれくらいお得になりますか?
9月21日時点の確認では価格には触れていません。選び方と確認手順のみ扱いますです。
1杯あたりの単価を計算する
この記事の計算を、入力するだけで済ませられるページを用意しています。豆・粉/ドリップバッグ/カプセル/インスタントで1杯の定義が違うので、方式を選ぶと単位(g・袋・個)が切り替わります。マシン本体代の按分と抽出比率(粉◯g : 湯◯ml)も同じ画面で出せます。
関連記事
参考: www.ucc.co.jp / mystyle.ucc.co.jp / www.melitta.co.jp / www.amazon.co.jp(9月21日確認)